薫の野郎猫的日常
2014年11月16日 (日) | 編集 |
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午前9時。
病院にて主治医とのカンファレンス。
千太郎、百次郎、そして染五郎を自宅で看取った同居人が、これまでの経験をもとに、今現在思っていることを主治医に話し、意見交換した結果、以下のような形で進めようと思います。

◎基本、皮下輸液はしない。
腎臓がうまく機能しないため、水はけが悪くなったジュサ坊の体には、入院中の静脈点滴液が相当量貯留し、交通渋滞を起こし、横道にそれ、胸水としてたまっています。抜いても抜いてもまた貯まる状態で今も徐々に貯まっている様子で帰宅した後の呼吸が少しずつ変化しています。ジュサの体はベットンベットンした「水餅」状態。弱った体に重い貯まり水を抱え、動くのもしんどいのが見て取れます。この上、さらに皮下輸液を入れ続けたら、確実に肺水腫になる。水っぽいジュサの体に針を刺しさらに水を入れ、胸水や腹水になりながらも水抜きしながらさらに連日輸液をし続けた百次郎の最期のあの苦しみを与えるのは忍びない。まずは輸液せず、体に貯まった水を使い切り、身軽にさせてあげる。その結果、薄まっていた尿毒が急激に跳ね上がり、ジュサが苦しみだしたとしても、それが本来のジュサの姿。百次郎と染五郎にはこれでもかってくらいに手をかけた。人間が手を加えなければ本当なら尿毒で命を終えるのだから、そうやって逝かせてやるのが私の役目なのではと思う。

◎胸水は抜く。
ただし、定期的に病院に通院し抜いてもらうことは考えていない。本当に苦しげで抜いてあげる必要を感じたら、通院、もしくは夜間往診を頼み抜いてもらう。やっと家に帰れたのだから、もう病院には連れて行きたくない思いが強くある。

◎吐き気止めなど処方薬は使用しない。
尿毒症から来る吐き気は薬で軽減できたとしても完全に消してあげることはできない。

◎強制給餌はしない。
体力をつける必要があるなら別だけど、ジュサにはそれはもう必要ないし、ストレスを与えたくない。食べたそうな空気を感じたら鼻先に持って行ってあげようとは思うが、それでも食べないなら無理に口の中に入れることはやめたい。脱皮の準備中の子に食べ物は必要ない。

◎水は飲みたいだけ飲ませる。
水飲み場に行ってはじ~っと水を眺めていたジュサ。明け方、水の容器を懸命に引き寄せ、口をつけるのだが、昔っから水飲みが下手な上に、今の状態じゃなかなか飲めない。なのでシリンジで飲ませると、のどを鳴らして相当量を飲んだ。その後、吐き戻しもない。飲みたいなら、サポートします。ただね、ジュサは人の手を借りずに自分で飲みたいので、あまり構うとシリンジ給水を拒否します。それでも無理やり飲ませたらきっと吐き戻す。これもジュサのプライド、猫の美学なんでしょう。それに、無理に飲まされたら空気まで飲んでしまって、弱ってる体でげっぷを出す苦しみも与えてしまう。本当のところ、水もそろそろ飲めなくなりつつあります。だから構いすぎは禁物。どんなに床が洪水になっても、遠くから見守ることも必要なんです。

◎自然な形での看取り。
急性腎不全を発症して入院。回復を期待し、病院でできることのすべて(静脈点滴と透析)をやりつくしました。これが慢性腎不全なら短期間の静脈点滴だけしてあとは在宅での皮下輸液でのんびり過ごさせてやれたものを。急性だったがために、人一倍神経質なジュサに、我慢と辛抱と苦痛を強いました。ジュサはそんな私の期待に応えようと、限界を超えて頑張ってくれました。結果は出なくとも、私のわがままで透析を断行したことで、すべてやり尽くした感があります。「あの時にああしてれば、こうしてあげたらもっと違ってたかな。」どれほどのことをやっても後悔はするでしょう。でもそれってきっと実際やっていても、今度は別の後悔が生まれてくるのではないか。人間て欲深な生き物です。どう頑張っても「もっと、もっと」なんですから、やってるとキリがないです。それにやっちゃうと見返りを求めたくなる。だから、どこかで一線引いておかないと、ね。それもあり、透析までしたジュサに、わが家に帰ってまでもこれ以上の人為的な延命行為は押し付けちゃならん、と思います。

◎夜間往診を活用する。
主治医もすでに了解しています。できることは水抜きとかきっと限られていると思いますが、できるだけ家に居ながら緩和ケアをしたいと思います。

※主治医からのアドバイス
あまり頑なに決めつけず、臨機応変でまいりましょう。使わない、やらないと思っていることだって、寿三郎ちゃんが苦しみだしたら心が揺れると思います。そんな時はいいんですよ、方向転換しても。もっと柔軟な対応をしてみては?まずは、一緒にいてあげること。のんびり、ゆっくり、好きなように過ごさせてあげましょう。いつでも連絡ください。受診や通院が辛かったら、夜間往診の先生に頼んで家で看てもらってください。治療報告書だけいただければ、それでOKです。僕と同じ視線で、同じ方向を見て治療に当たられると思いますのですべてお任せします。夜間往診の先生の見立てや治療に異議を唱えるものではありません、とお伝えください。
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これから日を追うごとに「病院マジック」は薄れ、本当のジュサの姿が現れてくるでしょう。それがどんな姿であろうと受け止める覚悟。だってそれもひっくるめてジュサだものね。ただ、どう着陸させてあげるか…これが一番の悩みです。だってどうやっても眠るようには逝かせてあげられそうもないからね。だったらありのままの姿で。これでもかってくらいの在宅ケアで看取った百次郎と染五郎だけど、果たしてそれがよかったかどうか。ジュサ坊に活かしたいこと、やらない方がいいことは、あの時の経験から。あの時にトコトンやったから引き出せたヒントがいっぱい。闘病生活14年、慢性腎不全で最後は1.5キロまでになっても歩き食べ出して輸液も2日に1回たっぷり入れていた千太郎は別格だし、百次郎と染五郎は腎臓が2つあってどちらとも健康だった。そういう点ではジュサとは違うから、きっと今度の経験でまたたくさんのことが学べて、同じ状態になった時の六のために役に立つと思います。昨夜ね、念願かなって我が家に戻れたジュサを見てたら、「ありのままの姿見せるのよ~ありのままの自分になるの~」って口ずさんでました。でも何も怖くないかっていうと…やっぱり怖いです。






コメント
この記事へのコメント
うん。怖いよね。怖いと思う。
猫は人より短い猫生を生きているって承知のうえで、きちんと看取るつもりで家族に迎えているけど。でも。
できるだけ一緒に居たいよね~
だって、かけがえの無い家族なんだもん!
これからの日々、きっと宝物だよ。ね?
薫姐さん、がんばれ~
2014/11/16(日) 20:32:06 | URL | ふみ母 #-[ 編集]
ジュサ坊の背中後姿があまりにもまろとそっくりなので、また胸が痛くなってしまいました。薫さんがどんな気持ちでみつめているのかと思うとまた余計に。。。
怖いしひとしお辛いでしょうが、どうぞ優しい時をお過ごしできますように
お祈りします。
2014/11/16(日) 23:35:32 | URL | 宙 #UbCtKfmc[ 編集]
結局はなるようにしかならない。
でも今のジュサ坊にとってストレスになる事が一番いけないと思います。
それが判断出来るのは誰よりもジュサ坊の事を分かっている薫さん以外いない。
頼りなる飼い主がいるジュサ坊は幸せです。
2014/11/17(月) 19:29:36 | URL | BANGURI #-[ 編集]
じゅさ坊の後姿どんな思いで薫さんが見て居るかと思うと
胸が痛いです、どうかじゅさ坊も薫さんも心穏やかに過ごせるように
ほんの少しづつでも良い方向に向かってくれる事を
心から祈って居ります。


2014/11/18(火) 22:25:39 | URL | クリ子の母 #-[ 編集]
ジュサ坊が遺したもの
ふみ母さん、宙さん、BANGRIさん、クリ子の母さんへ。
応援とお祈りありがとうございました。
ジュサ坊から教えてもらったことたくさん!
絶対に無駄にはしません。
遺された野郎たちのために使います。
2014/11/19(水) 20:20:36 | URL | 薫@千太組 #jhHw6g8s[ 編集]
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