薫の野郎猫的日常
2014年02月06日 (木) | 編集 |
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140204/259278/
“「徴介護制」が問いかけるもの:日経ビジネスオンライン”


「あすは我が身」ですから。お世話になる前にしっかり考えましょう!
ご存知の通り、丁度今、施設職員の低レベルで大いに悩み苦しんでいる私です。
twitterでフォローさせていただいているとある施設職員さんのこのご意見に、大いに賛同したします。

「定期的に「懲介護」という言葉を目にするけれども、これを語る人は大概、介護現場の人的問題をあまりよく分かっていないな、と思う。「徴介護」という仕組みは、実は人員が充足している環境でないと有効に機能しないものだと思う。人手不足解消に用いるのは誤りなんだよね。

介護現場の人手不足という問題には、実は二つの要素があって、一つは「純粋に人が足りない」というもの。もう一つは「熟練者が足りない。辞めてく。育たない」というもの。

他の業界のように、ある程度熟練者の層が厚い状態で、若手の入職者が少なくて人手不足、ということならば「とりあえず人を入れろ」というのは、理想的ではないけれども、現場を機能させるという点では間違いではないとは思う。

しかし、介護現場のように、現状ですらベテランが次々と継続できずに離職するだけでなく、勤続3年未満の職員がそれ以上に多く離職してベテランが育たないという環境下では、ただ「人を増やせ」というやり方で技能のない人間を大量投入したところで、現場がそれを有効に活用することができない。

事実として、どの施設でも「介護実習」だとか「職場体験」などというものを受け入れていると思うけれども、人数を無制限に受け入れているところなどはなく、仕事の片手間に現場職員が監督監視できるキャパシティと相談して、数人程度の受け入れになるのがほとんどの状況だと思う。どの業界業種でもそうだと思うのだけれども、技能のない素人に任せられる仕事というのはとても範囲が狭いので、そういう素人を大量投入しても、現場の労働者にとっては「業務の軽減」になるどころかむしろ負担が増える可能性の方が大きい。介護現場ではそれだけでなく事故も増えることになるだろう。

なので、「徴介護制」を機能させるためには、前提条件として勤続5年以上のベテラン層が各施設においてそれなりの厚みを持って確保されている環境が必要になると思う。

そして、各施設でのベテラン層が厚くなるということは、それだけ離職が減ることが必要になるわけなので、労働環境の悪化を招く「単純な人手不足」という課題は、徴介護とは別の方策で解決されていなければならないことになる。

介護現場のイメージはひび割れた浴槽のようなものじゃないかと思う。技能のある職員はお湯、技能のない素人は水かな。湯で満たしたいのに現状の浴槽に水だけを入れたって駄目だと思う。まずヒビを埋めて流水を防いでから、可能ならば足し湯をする。でなければ、追い炊きをしつつ少しずつ水を入れないと、徴介護制というのは、ヒビからどんどんお湯が流れ出ていく中、流れ出る以上の量の水で見かけ上浴槽いっぱいの水量にしてしまおう、というものに過ぎない。でもそれお湯じゃなくて冷たい水ですから、そんなものにお年寄りが入ったら命が危ないと思うな。

大変残念なことだけれど介護現場の人的問題を急速的に改善するということは難しいと思う。介護労働者不足を真剣に解決したければ、まずは「高離職率」という課題を解決し、次に福祉系専門学校への財政支援などを通して質の高い新規人材の輩出に力を入れること。それから素人への啓発という順だと思う。

そうした形で介護労働者の人的課題を解決してから、初めて「介護施設の増設」ということも現実的に視野に入れることができるようになり、在宅介護で苦しんでいる家族介護者の負担を大きく改善できることになると思う。でもそれは、どんなに急いでも10年は必要なんじゃないかな。」





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