猫の栄養学講座 水
猫には猫に必要な栄養素があります。猫の栄養学を勉強して、正しい食事を与えましょう。猫の栄養学講座1回目は6大栄養素の「水」です。
猫も人と同じく、水・タンパク質・炭水化物・脂肪・ミネラル・ビタミンという6大栄養素がないと生きていけません。しかし、猫が必要とする栄養素の中身は人のとはかなり違います。
今回からスタートするのは、「猫の栄養学講座」。
まずは、猫の必要な6大栄養素からひもときたいと思います。猫にはどんな栄養素が必要なのか?一緒に勉強してみましょう。
水
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イエネコとしての人のそばで暮らすようになった今も多くの猫はあまり好んで水を飲みません。充分な水を飲むことができなかった祖先が作り上げてきた身体の機能=摂取水分が少なくても生きていける=尿を濃縮することで、猫には「咽が渇いた」という情報が伝わりにくいのです。
高齢になるとより一層咽の渇きを覚えにくくなります。健康な状態の腎臓であれば尿を濃縮して排泄量を減らそうとしますが、腎臓の働きが悪くなっていると尿濃縮ができず、どんどん薄い尿を排泄し脱水が進行しやすくなります。
生き物すべてにとって、水がどれだけ大切なものかは今更の話ですが…。
猫の身体は、胎児期~未成熟期には80~90%、成猫になると60~70%の体水分で占められています。
もし、下痢・嘔吐・出血などで脱水し、体水分の10%が失われると重篤となり、15~20%以上損失すると体温調節ができなくなりやがて死に至ります。
猫の一日の水分の必要量
健康な猫の体から蒸発したり、呼吸や排尿や排便で失われてしまう水分、一日24時間で猫に必要とされる水の量は、一般的に1kg/60~70mlとされています。24時間の維持水運要求量の計算式は色々ありますが、これはその一つ。
体重の0.75乗×70
例えば体重が4kgの猫であれば
4(kg)^0.75×70(ml)=197.99(ml)となります。
この計算式に当てはめると、おおよそ必要とされる猫の1日の水分量が下記になります。
猫の体重 | ^0.75の値 | 一日の必要量(ml) |
1kg | 1 | 70.00 |
2kg | 1.68179283050743 | 117.73 |
3kg | 2.27950705695478 | 159.57 |
4kg | 2.82842712474619 | 197.99 |
5kg | 3.34370152488211 | 234.06 |
6kg | 3.83365862547763 | 268.36 |
7kg | 4.30351707065885 | 301.25 |
8kg | 4.75682846001088 | 332.98 |
9kg | 5.19615242270663 | 363.73 |
10kg | 5.62341325190349 | 393.64 |
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しかし、この必要な水分を猫はすべて飲み水でまかなっているわけではありません。4kgの猫は毎日牛乳瓶1本分の水を飲まなければいけない、とは考えないでください。
※もちろんたくさん飲んでくれる方がよいですが、一日に飲む水の量が体重1kg/100mlを超えると、今度は多飲の可能性もあり別の病気が疑われます。
健康な猫であれば、体が必要とする水分は自分で飲みます。個体差による飲水の好み、気温によって、また食べているものによっても飲む量が違います。
ただし、筋肉が良く発達している猫は、その筋肉の中に水分を蓄えておくことができますが、逆に脂肪がいっぱいついた太りすぎの猫は脂肪の中に水分を蓄えることができないので、水分摂取量を増やす工夫が必要です。
飲み水以外に、ドライフードを食べているのであれば、ドライフードには10%の水分が含まれているので1日100gのドライフードを食べている猫は、ここから10mlの水分を得ます。
缶フードを食べている場合は、その約75%が水分として取り込まれます。
水を飲んだり、ものを食べることにより体に取り込まれた水分を摂取水といいます。
別に、脂肪、炭水化物、タンパク質がエネルギーに分解されるときにおきる化学反応によって身体の中で作られる代謝水があります。
水の役割
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水は0カロリーで、エネルギーを発生しませんが、水がなければ生き物は生存できません。
血液・リンパ液・細胞~と、水は摂取と代謝を繰り返し身体の中に存在します。
暑いときは水を多めに飲んで血液を循環させ、排尿することで体温調節を行います。猫の泌尿器障害が冬場に起こりやすいのは、寒くなると水分摂取が減ることも原因のひとつとされています。
食物を食べるときには唾液が出て消化を助けます。その他栄養素や代謝物の運搬、組織の潤滑油、最後には尿として老廃物を排出するのも水の役割です。
水をたくさん飲んでもらう方法
水道の蛇口からポタポタ落ちる水が好きな猫や、お風呂場の残り湯が好きな子…用意した水入れからはあまり飲まないのに、別のところの水はよく飲むという猫さん、いますね。
どのような水を猫に与えるのが一番よいか?というご質問もよくいただきます。
例えば、アルカリイオン水や硬水などを猫に与え続けるとどうなるでしょうか?
実際の所、これに関しての正しい答は見つかりませんでした。一度や二度、アルカリイオン水や硬水を猫に飲ませたから病気になるということはないでしょうが、あえて飲ませ続けるのは不安に思います。普通の水道水が一番安全ではないか?とガイドは考えます。トリハロメタンなどが心配でしたら、簡単な浄水器を通した水で良いでしょう。
人間には「良い水」とされていても、それが猫に適しているとはまだ立証されていないからです。
ガイドが考える猫の飲み水は
・きれいな水であること
・水道から出してすぐではなく、少し時間をおいた水
・冷蔵庫などで冷やさないこと
が良いと思います。
また、ガイド宅の観察では、湯冷ましした水は好んで飲むことが多いと感じています。
ドライフードが主食で、あんまり水を飲まない猫さんであれば、猫缶にぬるま湯を入れて水溶きして飲ませてみても良いかも知れません。
また、下痢などで脱水症状があるとき、発熱しているときなどは、吸収力が高いポカリスエットなどのスポーツ飲料水を少し温めてから飲ませるのが効果的です。
※飲んでくれたらですが…。うちの子は飲んでくれませんでした。
水は命の源…、猫さんが充分な水分補給ができるよう手伝ってあげてください。
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AllAbout 「ペット」猫関連情報~猫の栄養学講座 水 を転載
http://allabout.co.jp/gm/gc/69257/
★六は4キロとして約200㎖/dayの水が必要となる。ドライしか食べないからなぁ。缶詰ほとんど興味示さない。毎日100㎖以上は飲ませないと。10㎖×12時間で120㎖。半日、毎1時間ごとに最低でも10㎖飲ませてもまだ足りない。シリンジ給水だけじゃ全然足りないや(>_<)何かいい方法を考えなきゃな~。六が目を輝かせる食べ物ってほんとないんだよな~。はぁ、困った!





