薫の野郎猫的日常
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2010年07月22日 (木) | 編集 |
 CIMG2996.jpg 

久々の更新です。 

先ずは百次郎への救援物資の数々、

そして私への差し入れや心温まるメールを寄せてくださったみなさま、

そしてそして百へ思いを寄せてくださる皆様。

ほんとうにほんとうにありがとうございます。

多大なるご心配をお掛けしておりますが、

百次郎も薫@千太組も、そして寿幸染六も全員元気です。 

溶血性貧血の染五郎は今日の検査の結果、

お陰様にて再発しておらず、

このまま暫くはお薬の力を借りて生活することになりました。

 
今日の分のお食事を終え、百次郎は眠っています。

百次郎は今日も「今この一瞬」を生きてます。

老猫に明日はない。

あるのは今この一瞬のみ。

そのことを痛烈に感じる今日この頃。
 
今日は調子よくても次の日にはドンと悪くなる。

一喜一憂の毎日です。

いつ何時、また急変するやも知れず。

ですから今月の百の誕生日も「この一瞬」の積み重ねの先にある。

だから・・・

今はその日の事を思うまい。考えまい。語るまい。

12日の急変以来、今日まで私にお世話させてくれている百。

「この2~3日が山」と言っていた先生も驚くほどの生命力。

これもすべては食欲魔神、そして水をよく飲んでいたから。
 
それまで低体温気味だった百ですが、

今回は39度を越え、40度近くまで上がってしまい、

少量のお水でも吐いてしまうほどでした。 

耳も肉球も氷のように冷たい。 

循環が悪い証拠。
 
心臓の音は正常。

呼吸も安定。

「百次郎ちゃんは今必死に戦っています。

高熱を発するのはその証拠。

だから解熱剤は使いません。

冷やすこともしてはなりません。

1度冷やしたら今度は熱が上がらなくなる。

すべて自然のままに。

それに熱が出るというのは低体温より何倍もマシ。

身体が生きようとしている証拠ですから

それもあってこの熱を下げてはいけないのです」

往診に来てくれた先生からの指示です。

丸2日間飲まず食わず。

でもその翌日から

シリンジにて病院からの指示によるa/dや電解質のお水(サピオン水)を口にし始め今日に至ります。
 
そしてなんと、体温も38.3度と平熱をキープし続けております。

最初の発作でダメージを受けた左半身麻痺は、

残念ながら癒えてはおりません。

というかもっと悪くなってます。

もう「手綱歩行」は必要なくなりました。

しかし、最初こそ思うように動かなくなった身体に戸惑い、

ジレていましたけれど、徐々に現実を受け入れ、

そしてうまく折り合いをつけ始めたように思います。

トコトコとはいきませんがヨタヨタとではありますが歩いてます。
 
かろうじて見えていた目も左目は完全に見えなくなってしまったようです。

しかし、わずかに見えるであろう右目と鋭い嗅覚で行きたい方向を感知し、

若猫のオシッコや運光さまのにおいを嗅いで排泄を促し、

毎日の生活には支障ないように思います。

自分で食べることも、飲むこともしなくなくなりました。
 
というかもう諦めてしまってるのかも?

(でもでも、お水は飲まなくなったけどつい先日、美味しいローストビーフの真ん中の赤身を小さく千切ったものをガツガツと3切れ食べたし、その翌日は食事台の染のご飯を覗き込んで2口だけ口にしたし・・・まだ希望はあるのかな?)

トイレも私の介助なしには上手くできません。

でも、彼も私もそのことを憂えてはおりません。

それどころか楽しんでさえいます。

お腹が空いた、喉が渇いた、トイレに行きたい。

そのたびごとに百は私にサインをくれるようになりました。

シリンジでの食事の時も、

始めこそ暴れ、顔を思い切り背け、

不自由なはずの左足でシリンジを持つ手を蹴り上げておりました。

なんせこの約22年間、

1度も抱っこさせてくれなかった猫ですから。

それが今、私の腕の中に抱かれる百がいる。

なんだか嬉しくもあり、寂しくもあり。

今では前掛け代わりのタオルを付けると、

大人しくなり、上手にゴックンしてくれるようになりました。

トイレも体調がよければ自力で用を足すこともありますが、

普段は私がトイレまで連れて行き下半身を支えて用を足します。

そして終ると、

「グルルルル」とサインを送ってくれます。

これまで人の手を借りる事を頑なに拒否してきた百。

それが今では2人5脚。

毎日が夢のようです。

さて、そんな私が今抱えている問題。

それは・・・

百の水分管理。

20歳を越えて初めて経験した輸液。

転院した病院では自宅輸液OKでしたが、

こうなるまではずっと1ヶ月に1度のペースで通院してました。

が、

百がこうなった今、とうとう自宅輸液となりました。

ここで思わぬ難題に頭を抱える事となります。

百次郎今月30日で満22歳。

当たり前のこととは言え、

代謝が悪く、輸液しても中々吸収してくれない。

そうなると身体に充分な電解質が入っているにも拘らず、

口からの水分摂取(我家では『サピオン水』と『アクエリアス』)が充分でないと

体内でどんどん水分が足りなくなり、

脱水症状になってしまうのです。

もちろん、

シリンジご飯にはたっぷり水分(これもサピオン水とアクエリアス)を混ぜ込んでますし、

それとは別に水分(これまたサピオン水とアクエリアス)だけでも摂取するように心がけてます。

なのに体重は百の基本体重の4.23キロを下回り、

今日など4.19キロに。

そこでたっぷりの水分(1回につき10ml以上)を飲ませる。

何とか30ml以上稼いでもオシッコしたらまた4.19キロに逆戻り。

輸液をしてるのに、これじゃやってないのと同じこと。

その上、自宅輸液に不慣れな私のこと。

1回の輸液は補正を目的とし10~30mlと決められてます。

なので、慣れない内は基本体重4.23キロになったと同時に、

その前の体重との差し引き分を補液してました。

輸液が体内に吸収されるには約1日かかります。

なので百の事を考えずその常識的な情報のまま、

基本体重になったら繰り返し輸液してました。

そのツケがあとになってドッカ~~ンと回ってきます。

吸収が悪い百の体。

実は輸液をどんどん身体に貯めてしまっていたのです。

何日も後になって体重が急激に増加し、

その日の午前は4.24キロだったのに次の排尿後の午後には4.30キロになっていたこともあります。

「これっていつの分の輸液?」

もう頭はグジャグジャ。

「輸液は経口摂取の補佐として考えてくださいね。

飲ませるなら普通のお水じゃなく電解質を」と先生。

できるだけ輸液に頼らず、

こまめに口から水分摂取させる。

それもサピオン水やアクエリアス(ポカリより薄く、そのまま投与できるから)といった電解質を。

口から入った水分は幾らタップリ摂取しても体内に溜まることはない。

でも輸液は毛細血管を通し体内に吸収されない限り永遠に体内に貯留され、

その量が多くなればなっただけ身体に負担がかかり、

胸水や腹水になりやすい。

それもあってうちの病院では1回の輸液量が10~30mlと決められているのです。

百次郎、ただ今4.19キロ。

基本体重を40グラムも下回ってます。

が、

吸収されず身体の中に溜まってしまっている輸液が全部オシッコとして排出されるまで、

私は今日もせっせと百のお口にシリンジで水分を運ぶのです。

少なくともあと1~2日は輸液ストップです。

もしかしたらそれ以上の日数がかかるかも。

今まで百の身体に入れてきた輸液がすっかり外へ出てしまうまで。

それまではどんなに体重が減ろうと輸液しません。
 
いや、できないのです。

百のお陰でまたひとつ賢くなりました。

あぁ、それにしても老猫の水分管理って恐ろしいくらいに難しい_| ̄|○

2009年03月22日 (日) | 編集 |

    この日記を百次郎の100歳記念日まで、TOPに置かせていただきます。

ここに記したことはすべて、私と百次郎の苦い経験に基づくものです。長年一緒に暮らしてきた老猫さんに可能な限り長く、可能な限り健やかなまま、美味しい楽しい余生を送って欲しい、出来うる限り苦しまずに旅立って欲しいと望んでいらっしゃる皆様に、是非とも隠れ脱水の存在を知っていただきたくて書きましたので、 警鐘を鳴らす意味も込め、かなりしつこい、詳細な内容になっております。

皆さまと大切な老猫さんに少しでもお役に立てれば幸いです。

moomamaの日誌にも書かれていたし、今朝センセからも注意喚起されたことなのですが、老猫は若い頃と違い、水分貯蔵庫の役割を果たす筋肉がなくなり、老化により内臓器官の働きが悪くなり、腎臓も弱くなってくるので水を飲んでも全部オシッコで出てしまうようになり、飲まなくても体内に蓄えてあった水分を消費しオシッコとして外に出すようになり、劣化した細胞に水分が吸収されなくなって体内がどんどん枯れてきて、新陳代謝も衰え、脳への伝達経路も衰えるため喉の渇きも鈍り、動きも緩慢になり水飲み場に行くのも億劫がるため、とても脱水になりやすいです。

それこそあっと言う間に脱水になる。そして徐々に体が弱ってきます。

CIMG1656.jpg 百次郎の場合、生まれつき筋肉質で、水もよく飲む子だったので、重症になるまで9ヶ月も持ちこたえましたが、そうでなければとっくの昔に命に係わる事態になっていたはずです。

脱水かどうか見分ける方法として、皆さんよくご存知の通り、首筋の皮をつまむと元に戻るのに時間が掛かる、毛の艶がなくなり、パサパサ。フケが目立つ。毛束ができ始める、といったこと以外に・・・

①いつもより水を多めに飲み始めるor水を飲まない

②普段より食べる量が多くなるor食欲が落ちる

だるそうにしている、寝てる時間が長くなる

いっぱい食べたり飲んだりしているのに痩せてきた

⑤(不定期に)足腰がふらつく、バタッと横倒しになる、びっこを引くようになる(が、翌日には何事もなかったように普段通りの状態に戻る) →忘れた頃にまたこの状態になるが、だんだん元に戻るまで日数が掛かるようになる長期間のブランクを置いて何度か繰り返す内に、飼い主の頭の中でいつの間にやらこの状態に慣れてしまいこれが普通、これは老化現象だ、になってしまっている今年2月の日記を読んでいただければご理解いただけるはず)

便秘

暗い所でジッとしている

⑧そういえばこの頃、ゴロゴロ言わなくなったなぁ(先日の猫馬鹿集会Mayu-☆さん から「百ちゃん、ゴロゴロ言わなくなったの?」と尋ねられた時、それが異常だとは思わず、単に年を取ったから喉を鳴らさなくなっただけと思った)

そういえばこの頃、静かだなぁ。あんなにうるさく鳴く子だったのに

食べているのに数ヶ月、数週間、数日と比較的短い期間に体重が何百㌘単位で減少する1年で1㌔近く痩せる

⑪グルーミングをしなくなる、しようとしても途中でやめてしまう、足が上手く上がらない

⑫口臭や体臭がきつくなる 

⑬食事した後に顔を洗わなくなった

といった顕著な変化が見られるようになります。

百次郎は最初、⑤から始まりました。2008年7月1日のことです。(百次郎の場合、⑤⑦③⑫→④⑩⑪⑬→①②⑥⑧⑨⑩の順で進行していきました)厳密に言えば、それ以前から足の衰えがみられ、歩行が多少おぼつかなくなってました。それ以外はまったく問題なく、血液検査でも脱水かどうか見分けるPCVの数値も正常値。食欲も水飲みも今月19日まで全く衰えを見せず普段通りでした。ですから、↑のような変化はすべて高齢のせいくらいにしか考えず、今日まで何の手立ても講じないまま来てしまいました。

便秘になったので摘便してもらおうと病院へ行った時はじめて、深刻な脱水だとわかり、呆気にとられています。

これまでの負の変化が、まさかすべて脱水のせいだったとは・・・。

百次郎のように血液検査の結果、PCVが正常値であっても酷い脱水だということもあるのです。

数値さえ悪かったら、もっと以前から食べない、飲まないが始まっていたら、もっと早く輸液してあげられたものを・・・。

そうしたら、5.8㌔の体重と綺麗な筋肉を維持できてたはずなのに・・・。

残念で堪りません。

脱水、それも飼い主どころか獣医師まで気が付かないまま、老化、老衰の進行と並行して静かに進行する「隠れ脱水」(老化の陰に隠れて進行する脱水=隠れ脱水ということで、勝手に名付けた、薫@千太組の造語です・・・あはっ)って本当に怖い。

でもお陰様で輸液してから今日まで1度も足腰はへたれてません。

あとは、食欲魔神復活と、うわばみのように水を飲む「いつもの百次郎」に戻るのを待つだけ(ま、これはセンセも言ってたけど、脱水が改善されても、もしかすると、それこそ正真正銘の「老衰」「年のせい」で完全復活は難しいかもですが・・・)

いずれにせよ、時間をかけてゆっくり進行していた百次郎の脱水を改善するには、それなりの時間と労力、そして資金が必要かと思います。

21歳の老猫ですもの。百次郎に元通りになる力が残されているとしたら、あとは体力勝負!

私はセンセとタッグを組み全力で彼をサポートするだけです。

老猫さんと暮らす皆さん、血液検査をしてどんなに数値が良くても、もし食べなかったり、飲まなかったり、いえ、いつもより食べたり飲んだり、何か普段と違った変化がみられたら、脱水を疑ってみてください。

もちろん、年を取れば食欲も落ちてくるだろうし、動きも緩慢になってくる。足腰だって弱くなってくるでしょう。色んな所にガタが来るのも当たり前。でも、もしかするとそれって年のせいじゃないかも。

年のせいとばかりは言えないことだってあるんです。

腎不全や糖尿病などの疾病に伴う脱水だけが脱水じゃない。

百次郎のように健康な老猫だって脱水になるんです。

老化、加齢に伴う脱水だってあるんです。

それは急激に発症したように見えても、本当はそうではない。飼い主が気が付いてないだけで、脱水は徐々に、緩やかに進行していたんです。

こうして冷静になって思い返してみると、最初のサイン(百次郎の場合は『最近歩行がおぼつかないなぁ』でした)から重症の脱水になるまで約1年掛かってます。

でもすべてのサインが「老化現象」と酷似しているため、飼い主は異常だと思わずついつい見逃しがち。

これが老猫の脱水の落とし穴。

深刻な状態になってやっとおかしいと気付き、慌ててアクションを起こした時には、運が悪ければ既に手遅れという怖い落とし穴です。

元々基礎体力が衰えている老猫さん、その上、長期間の脱水で体力は限界に達しているはず。

病弱な猫さんならあっと言う間に命を落としてしまうかもしれないという怖い落とし穴です。

急に水を飲まなくなった、食べなくなった、が始まった時、脱水はすでに相当深刻な状況になっているんです。

それを今回、痛感した次第です。

百次郎がいい見本です。

これからの季節、老猫にとって最も脱水になりやすい危険な季節になってまいります。

でも加齢による脱水は季節を問いません。いつ何時なってもおかしくない。その猫さんの老化が進行する速度で脱水も進行するんじゃないか、と考えます。

どうぞ、どうぞ「年なんだからこんなもんでしょ」「老化現象でしょ、きっと」と思わず、老猫さんが発する黄色いシグナルを見落とさないであげてくださいね。

脱水を防ぐ一番の方法は老猫さんにたっぷりとお水を飲んでもらうこと。水飲み場を沢山作ってあげてください。ドライでもウエットでも与える際は少々のお水を足してあげてください。室内および猫が眠る場所の保温は、高すぎると脱水になりますので気をつけて小まめに調節しましょう。日向ぼっこしていたら、直射日光を避けるため薄いカーテンを引きましょう。長時間の日向ぼっこの後はタップリお水を飲んでもらう事を忘れずに!

それでももし食べない、飲まない状況になったら即、罹りつけの獣医さんに診せてください。そして必要なら、皮下輸液、静脈点滴を施し脱水を改善してください。1回の輸液で症状が改善しない場合は、普段通りの量を食べ始める、飲み始めるまで根気良く治療を継続してください。即効性がなくとも絶対に途中で諦めないで。長い時間を経て進行してきた脱水ですもの。治るまでには時間が掛かると腹をくくりましょう。きっと治る、絶対治してみせると堅く信じて頑張りましょう。

百次郎には、輸液している間、どうしても食事量が少ない時に体力維持を目的とし(あくまで非常手段として)、普段食べている療法食やシニア食の他に、朝晩2回、子猫用(生後1~4ヶ月用)のキャットフード(ドライ)を大匙1杯づつ与えています。治療中、たとえ水分摂取量が少なくても、輸液している間はそう神経質になることはないと考えます。

老衰からくる脱水の場合、どう頑張って手当てしても以前のような姿には戻れないかもしれないけど、それでもケアしてあげるのとそうでない老猫さんとでは、残された短い猫生のADL、QOLに大きな差が出るのではないでしょうか?

                                    〈2009年3月22日〉